1. 英検4級についてのご紹介
英検4級では、中学中級程度の英語力が推奨目安とされています。検5級が「初歩的な英語」だったのに対し、4級は「簡単な英語」レベルです。
出題形式や内容がより実用的なものとなり、読解問題が加わってきます。基礎力と身近な話題に関する英語力を伸ばしていくことができる級です。
英検5級に比べ、必要となる英語レベルが少し高くなりますので、語彙や基本的な文法をしっかり見直し、ケアレスミスを減らしていかなくてはなりません。
2. 英検4級の合格ラインは60%以上
英検4級は、リーディングとリスニングがそれぞれ500点満点、合計1,000点で構成されています。
合格ラインは622点くらいだと言われていますが、英検5級と同様、統計的手法に基づき算出されるため、単純に正答数だけでは合格できるとは限りません。
日本英語検定協会による2016年度第一回では、「各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格している」と言われているので、合格ラインは60%程度。ただし、余裕をもって70%前後を目指しておくとより安心です。筆記、リスニングの合計で39問以上の正答数を目指しましょう。
ちなみに近年では、英検4級の合格率は65~70%程度と言われています。
3. 英検4級の出題
3.1. 筆記試験 35分・35問
大問1(15問)短い文の空欄の問題
短い英文や会話を読んで、( )に入れるのに最も適切なものを4つの選択肢から1つ選ぶ問題です。
最近の傾向としては、主に単語と熟語がそれぞれ7問と5問、文法に関連する問題が約9問程度出題されている場合が多いです。
もっと詳しく言うと、代名詞、時制、不定詞、動名詞、疑問文と否定文の作り方、主語に応じた動詞の変化の仕方が出題される傾向にあります。
15問を約10分で終わらせられるようにしましょう。目安は各問題に約40秒程度です。
英検4級 筆記試験 大問1
大問2(5問)会話文の空欄の問題
短い対話を読んで、( )に入れるのに最も適切な選択肢を選ぶ問題です。4つの選択肢があります。
Wh-とHowで始まる疑問文や、「Please」や「Don’t」で始まる文命令文が多い傾向に。5級に比べてより実用的な内容が出題されるので、文の構造は長くなり、接続詞が含まれる場合も。5級と同じくA、Bの対話パターンがほとんどですが、A、B、Aのパターンもあります。
5問を約5分で完了することを目指しましょう。つまり、各問題に約1分ほどが目安です。
英検4級 筆記試験 大問2 A・Bのパターンの対話
大問3(5問)並べ替えの問題
日本文の意味を表すように、英単語を並べ替える問題です。2番目と4番目にくる英単語の最も適切な組み合わせを4つの選択肢から選びます。注意しないといけない点は、5級同様、文に始めにくる単語も小文字になっていること。多くの場合、肯定文と疑問文がそれぞれ2問、命令形が1問あります。
時制として、現在進行、過去に加えて、未来の表すgoing to〜・will、過去進行 was 〜ingを理解できるようにしておきましょう。また、熟語および、動名詞 〜ing、例えば good at 〜ing、practice 〜ingも出題されます。
5問を約8分で完了することを目指しましょう。目安は、各問題に約90秒です。
英検4級 筆記試験 大問3
大問4(10問)提示・メール・長文を読んで、質問を答える問題
「提示」、「メール」、「長文」の3種類の英文に関する質問を答える問題です。英文を読む前に、まず質問に目を通して、何を読み取らないといけないかを理解できるようにしておきましょう。
英文が正解文とは異なる表現になっている場合に注意が必要になります。
10問を約15分で完了することを目指しましょう。目安としては、各問題に約90秒です。
英検4級 筆記試験 大問4A
英検4級 筆記試験 大問4B
英検4級 筆記試験 大問4C
3.2. リスニング試験 28分・30問
第1部(10問)会話に合う応答文
問題冊子からのイラストの見本と原稿からの会話の見本
絵を参考して、英文と応答を聞き、会話に最も合う回答を選ぶ問題です。3つの選択肢があります。
会話・応答の選択肢どちらも音声のみです。問題冊子には絵だけが載せてられています。
会話・応答の選択肢とも2回放送されます。
第2部(10問)会話について質問
会話と質問を聞き、最も適切な答えを選ぶ問題です。4つの選択肢があります。会話と質問はともに音声のみで、問題冊子には選択肢だけが載っています。
会話と質問の放送はどちらとも2回です。
英検4級 リスニング試験 第2部
第3部(10問)短い英文について質問
英文と質問を聞き、最も適切な答えを選ぶ問題です。答えは4つの選択肢から選びます。会話と質問はどちらも音声のみで、問題冊子には選択肢だけが載っています。
会話と質問は2回を放送され、趣味、旅行、レストランやお買い物、日常の習慣などの話題がよく出題される傾向に。
多くの質問は詳細を聞き取りできるかどうかを測定するものです。例えば、「ケイトは先週の土曜日に何をしましたか?」、「女の人は息子に何をあげますか?」、「トシは黄色い魚が何匹を飼っていますか?」など。
または、一部の質問は文脈や場面を理解する能力を測定することも。例えば、「誰が話しているの?」、「会話はどこで行われていますか?」などです。
4. 英検4級の語彙と文法の勉強法をチェック!
4級では、550~650語程度の語彙が必要になります。
時制として、過去、過去進行 was〜ing、未来のwill・be going toが理解できるよう、チェックしておきましょう。
動名詞〜ing 、不定詞 to doや、助動詞 must・have to・would・shouldなど、また、比較の表現、接続詞 and・but・or・because・when・before・afterなど の理解力と使い方に関する理解が必要になります。
それぞれの文法を用いた英作文を練習することで、使い方とルールをしっかり身に付けておくと良いでしょう。
5. 英検4級まとめ
英検4級では、中学中級段階の英語力が必要になります。4級の合格ラインは60%程度と言われていますが、70%くらいを目標にしておくとより安心です。
5級で学んだ英語の基礎は段々使えるようになってきているはず。その知識をより実用的な出題形式で使ってみましょう。
合格、頑張ってください!